京都の鞍馬山、奈良の信貴山と並び日本三大毘沙門天のひとつ、大岩山毘沙門天では、大晦日から元日にかけて恒例の「悪口(あくたい)まつり」が開催されます。
このまつりは、一年間積もった厄を落とし、うっぷんを発散することで、すがすがしい気分で新年を迎えようという江戸時代から伝わるもので、日本奇祭の一つとして有名です。
大晦日の晩から元旦の未明にかけて、修験者の法螺貝の音に先導され、星空を仰ぎ「バカやろう」などと大声を掛け合いながら山頂の本堂を目指します。ただし、悪口に「ぼう」のつく言葉(例:びんぼう・どろぼう等)は禁句となっています。日頃のストレスを解消し、新しい気持ちで年を迎えるにはもってこいの祭りです。山頂では、おいしい甘酒の接待があります。この祭りでは、信徒が悪口を言いながら山道を登って行く際、暗い山道を提灯で照らして行列を作っていたことから、提灯行列とも呼ばれています。
当日は大きな声を競う「悪口大声コンクール(参加無料)」も開催されます。「悪口(あくたい)まつり」が終わると、「滝流しの式」が行われます。